エネルギーミックスを支える現場から─技術者たちの思い─
〜日本原燃株式会社 再処理事業所 再処理工場〜
サイエンスライター 瀬戸 文美氏
・日本では原子力発電の燃料となる天然ウランはすべて輸入に頼っているが、使い終えた燃料を国内で再び発電に使えるように再処理し「準国産エネルギー資源」として再利用することで、エネルギーの長期的な安定供給が可能になる。これは「原子燃料サイクル」と呼ばれ、日本原燃の各種施設が青森県六ヶ所村に建設されている。
・原子燃料サイクルの中でも「準国産エネルギー資源」の実現に重要となるのが、使用済燃料から再利用可能な物質を取り出すとともに、その過程で発生する高レベル放射性廃棄物を安定して貯蔵・処分可能な形にする「再処理工場」で、2024年度上期のできるだけ早期のしゅん工を目指している。
・今回お話を伺った再処理工場の電気保全部・電気保全課の阿部愛深さんは、非常用電源建屋の電気設備にかかる保修・保守や改造工事、点検などの工事監理員として、主に協力会社との作業工程の調整や作業内容の確認を担っている。
・原子力発電を通じたエネルギーの安定供給と資源の持続可能な活用という、エネルギーの未来のための取り組みを目指し、「これからもさまざまな工事や作業を担当しながらコミュニケーションと段取り力を上げて、信頼される人材になりたい」と阿部さんは仕事への想いを語った。