エネルギーミックスを支える現場から―技術者たちの思い―
~東京電力リニューアブルパワー株式会社 神流川発電所~
サイエンスライター 瀬戸 文美氏
・神流川発電所は、群馬県上野村の地下500mの深さにつくられた、上部ダムと下部ダム間の653mの落差を利用して発電を行う、合計出力94万kWの揚水発電所である。
・この揚水発電所は、ただ発電するだけでなく、他の再生可能エネルギーによる発電量の変化を調整するための「大きな蓄電池」としての役割を担っている。余剰電力を使って下部ダムから上部ダムに水を汲み上げ、電力需給ひっ迫字などには貯めておいた水を使って発電し、電気の消費量と発電量のバランスをとり、電力の安定供給に貢献している。
・今回、東京電力リニューアブルパワー渋川事業所の土木保守グループに所属する池本龍平さんに話を伺った。現在入社2年目で、ダム・水路などに設置されている計測機器の計測値を遠隔監視し、必要に応じて現地で検査・確認を行う重要な業務を担当している。
・工事や設備の構造、水の運用などを勉強し、自信を持って業務に取り組みたい。現場では、土木の技術者でも、電気の技術者でも、お互いの業務がわかる「多能化」を図ることが必要と考える。将来は会社の仕組みを革新するような仕事に関わりたい、と仕事への想いを語った。