只見線おすすめスポット
福島県の会津若松駅と新潟県の小出駅をつなぐ全長約135kmの只見線。東日本大震災後の2011年7月の豪雨被害で一部区間が不通になりましたが、2022年10月に全線運転再開しました。只見線は地域の大切な交通手段である一方、ローカル鉄道ならではの風情や四季折々の豊かな自然が楽しめるため、国内だけでなく海外からの観光客も数多く訪れています。そこで、奥会津郷土写真家の星賢孝さんおすすめの撮影スポットとともに、地域の活性化に努める只見線地域コーディネーターの酒井治子さんのイチ押しを紹介します。

只見線を「撮る」「楽しむ」

第一只見川橋梁(冬)
1第一只見川橋梁
只見線を代表する撮影スポットの一つ。星さんは冬だけでなく、「川霧の第一只見川橋梁も大好き」と話します。

大志ビューポイント(冬)
2大志ビューポイント
ファンの間では、「大志ビューポイント」と呼ばれる人気スポットです。星さんは「真っ赤になった夕日もおすすめ」と言います。

真奈川橋梁(秋)
3真奈川橋梁
「会津のマッターホルン」と呼ばれる蒲生岳をバックに、列車を撮影できる絶好のスポット。星さんは見晴らしが良くなるよう地元住民が撮影環境を整備し、「最高のスポットになった」とか。

第三只見川橋梁(春)
4第三只見川橋梁
只見線の橋梁は、それぞれ個性がありますが、第三只見川橋梁は、「昔から非常に良いポイント。紅葉も川霧も楽しめる」と星さんは強調します。

叶津川橋梁俯瞰(春)
5叶津川橋梁俯瞰
星さんが最近注目するのが、このスポット。ザイルを担ぎ、2時間かけて道なき道を登る必要はありますが、「整備して上級の登山コースにすれば、みんな行きたくなるのでは」と期待。
只見線地域コーディネーターの酒井治子さんのイチ押し

A霧幻峡の渡し
只見線早戸駅近くの只見川で、夏の朝夕に立ち込める幻想的な川霧を体感できる和船の周遊が非常に人気です。土砂災害による集落移転で途絶えていた渡しを、平成の時代に入ってから、星賢孝さんが復活させ、現在は年間数千人が訪れるほど。酒井さんは、「奥会津の中で今一番人気のスポットです」と太鼓判。金山町観光物産協会が運営しており、営業は4月下旬から11月中旬まで(午前7時から日没まで)、事前予約制。
https://www.instagram.com/yanaizu_sta_info/

B会津柳津駅リニューアル
会津を代表する民芸品の「赤べこ」にまつわる伝説があり、名刹である福満虚空藏菩薩 霊巌山 圓藏寺の最寄り駅。昭和2年建築の駅舎が大幅リニューアルされ、2024年4月13日にオープンしたばかりです。それまでは無人駅でしたが、カフェや赤べこ工房などを設け、情報発信交流施設に生まれ変わりました。酒井さんも門前町や昭和レトロな観光資源などを生かし、「これからどんどん元気になる場所だと思います」と期待しています。
https://www.town.kaneyama.fukushima.jp/site/kanko/akakabotyakensa.html

収穫された奥会津金山赤カボチャ
C奥会津金山赤カボチャ
酒井さんは「オレンジ色の宇宙船みたいな形のカボチャ」と形容しますが、古くから金山町を中心に栽培され続けてきた地元産のカボチャ。様々な菓子などにも加工され、その際立つ甘さが特徴です。会津横田駅近くで食べられる赤カボチャラーメンもおすすめです。
https://www.town.kaneyama.fukushima.jp/site/kanko/akakabotyakensa.html


Dいわなの里
只見駅から車で約20分、渓谷を進んだ先にある緑豊かな釣り堀です。そこで釣った岩魚は炭火焼き、活造り、からあげなどで、すぐに美味しく食べることができます。酒井さんは、大自然を満喫しながら、「お昼を食べたり、遊んだりして一日中過ごせるようなスポットです」と話します。